極!石田塾!

こちらのコンテンツでは、長年カーオーディオ関わり、製品やもろもろ事情に精通した「石田功」氏に、新製品の紹介やインプレッションなどのジャンルに縛られず、カーオーディオに関する記事を書いていただきます。

思いがけず音質アップのヒントや、他では得られない極秘ネタなんかも飛び出すかもしれませんので、是非チェックしてください。

月イチ程度の更新を目指していますが、実務の合間の編集作業となりますので、当面不定期更新をさせて頂きます^^;

■ 第五回 「ザプコDSPの紹介」

春先に現物だけはちらっと見て気になっていた商品が、ようやく発売されそうな気配なので、ここで紹介しておきます。それはザプコのHDSP Vシリーズ。ハイレゾ再生対応のプレーヤーを内蔵したDSPです。価格は35万円(税別)。結構な高額ですが、ブラックスDSPが82万円ということを考えると、お買い得に感じてしまいます(笑)。

このモデル、音楽ファイルを貯めたUSBメモリーを差して、その音楽を再生できるのが自慢です。つまりプレーヤー内蔵。これまでプレーヤー内蔵のDSPはエタニのETANI-1しかなく、他のDSPは別途プレーヤーが必要でした。ポータブルのDAPだったり、カナリーノのような車載コンピュータだったり。これ、システム的には配線がぐちゃぐちゃになったりして見た目にもよろしくないし、ポータブルDAPが何十万円もしたりしてコスト的にも厳しかったのですが、プレーヤー内蔵だから他の機器は不要。これは助かります。いま、ハイエンドなカーナビは30万円近くしますが、ナビは純正のままでいいからとにかく音を良くしたいと考えるなら、十分に射程圏内なのではないでしょうか。

輸入元のエムズラインのサイトを見てみると、写真が2点と各35万円(税別)という価格が載っているだけで、細かいことは近日中に公開と書かれています(9月4日現在)。そのため、本国のZAPCOのサイトを見てみると、本体は16チャンネル分の出力を持つHDSP-Z16Vと出力が8チャンネルのHDSP-Z8Vの2モデル。これは日本と同じです。ほかにaptXに対応するハイレゾ対応のbluetoothモジュールも載っていますが、日本にはまだ現物が届いていないし、それから技適などの手続きがあるため、日本での発売は遅れそうです。

基本的に、この2機種は同じチップを使っています。そのためハイレゾ音源への対応は、HDSP-Z16Vが最大96kHz/24bitに対し、HDSP-Z8Vは最大192kHz/24bitまでネイティブで再生できます。つまり8チャンネルで十分だから音が良い方がいいならHDSP-Z8V、8チャンネルだとチャンネル数が足りないというならHDSP-Z16Vということでしょうね。個人的には16チャンネルも要らないからシンプルに良い音を求める方向でHDSP-Z8Vをおすすめしたいところですが、それは自身のシステム構成に応じて選んでください。

気になったのが、A/DコンバーターやD/Aコンバーター。スタンダードの他にオプションが用意されているんです。DACはスタンダードがAKM(旭化成)のAK4485というチップですが、オプションAを選ぶと、AK4490にグレードアップ可能。またオプションBを選ぶとESS社のハイエンドDAC、ES9038PROに代わります。中国製ですが、ホーム用のOPPO Digitalの製品などで評判の良いDACだし、車載用にはまだ使われていないDACだけに楽しみです。ただし、ES9038PROは8チャンネル対応ではないと書いてあります。エムズラインに聞いたところ、ES9038PROは4チャンネルのチップなので、2枚必要なのではないかとのこと。それなりに料金は高くなりそうです。

また、今の所、すぐにはオプションに対応できないとのこと。このあたりは、エムズラインのサイトを細かくチェックしてみてください。

DSPに関しては、イコライザー、クロスオーバー、タイムディレイの調整が可能。また位相調整用の正確なオールパスフィルターを搭載しているのが自慢です。動作周波数を1Hzの精度で変更でき、位相シフトも1度単位で変えられるようなので、調整は難しそうですが、これまでにない調整の可能性を持っています。まだ英語の資料しかなく、使ってみたこともないので、この辺は日本語の資料を読むか、実際に触ってみて確かめたいところです。

電源が5.5Vまで落ちても動作できるので、アイドリングストップ車でも安定した動作を実現。このあたりは、最新の機器ならではです。まあ、組み合わせるアンプなど他の機器が、電圧が落ちたことで止まってしまえば音が出なくはなるんですが、少なくともDSPは安定して動いています。純正オーディオとの親和性も充実。「OEMシステムの低周波数でのレスポンスを復元」とのことですが、ちょっと意味不明。ただ、もう一つの革新性を持っているとのことなので、期待したいところです。

なにはともあれ、USBメモリーに貯めた音楽ファイルをダイレクトに再生できるプレーヤー機能を持っているのが魅力的。読み込めるファイルはWAV、AIF、AIFF、FLAC、ALAC、AAC、MP3と圧縮音源から非圧縮音源まで、多岐にわたっています。さらに音声入力も充実。デジタル入力は光と同軸の両方あり、アナログ入力も装備しています。なので、純正など既存のオーディオを繋ぐこともできるし、ポータブルDAPがあれば、それを繋いでもOK。まあ、USBメモリーに音楽を貯めて挿せばいいだけなので、そっちのほうが断然楽かと思いますが。

USBメモリー内の音楽ファイルの選曲操作は、付属のコントローラーでできるそうです。このコントローラーは3インチディスプレイを搭載。10個の調整をメモリーできて呼び出したり、デジタル/アナログの音楽ソースを切り替えたりもできます。もちろん、音量調整もできるんでしょうね。デジタル機能の調整は、パソコンをつないで行います。

なんだかんだ言って、もうヘッドユニットを自由に交換できる時代はそろそろ終わりに近づいていると思っています。国産車だと、まだどうにかなるクルマは残っていますが、輸入車のほとんどは、純正ヘッドユニットを外すとクルマが動かなくなるため、それをトランクの隅に隠したりして市販ヘッドユニットに変えるなど、苦労していますからね。だから、純正を残したまま音質の向上を図るというのが、これからのカーオーディオのスタイルとなるでしょう。

そんな時はDSPを加えるのが定番になりそうですが、そんなDSPにプレーヤー機能があるかないかはとても重要になると思います。プレーヤーを内蔵していれば、ポータブルDAPなどへの出費は抑えられるし、システム的にもスッキリしますから。たかがプレーヤーと侮ることなかれ。まだ音を聴いていないので、その実力はなんとも言えませんが、ザプコのHDSP Vシリーズは新世代のDSPとして注目に値する存在と言えるでしょう。

■ 第四回 「OTOTENレポート」

6月29日、30日に東京国際フォーラムで行われたOTOTEN。

オーディオとホームシアターのメーカーが集まる国内最大級の祭典ですが、入り口近くにはカーオーディオ体験コーナーも用意され、各社のデモカーが展示されています。今回は、ここに絞って最新のカーオーディオ事情をお伝えします。
ガラス棟に入ってエスカレーターを降りると、すぐにカーオーディオ体験コーナーが待ち構えています。今年は、アルパイン、JBL、ケンウッド、ダイヤトーン(三菱電機)の4社。ダイヤトーンだけは2台のデモカーを持ち込んでいたので計5台です。昨年はパイオニアのデモカーがあったし、一昨年はエタニも出展していたので、年々寂しくなっているのは、まあしょうがないというか…。
気を取り直してデモカー試聴の列に並びます。

まずは一番手前のアルパインから。

このクルマはアルファード専用の大画面ナビ、ビッグXとリフトアップ・ツィーターが付いていました。オートサロンで参考出品されていたこのツィーターがすでに市販されていたとは、この時初めて知ったのですが(笑)、このクルマ、けっこうインパクトがありました。
システム的にはビッグXにスピーカーを入れ替え、パワードサブウーファーを加えただけ。そこらの量販店でも、簡単に付けられそうなシステムです。しかも、実はこのクルマは借り物だそうで、イベントが終わったらすべて外して元に戻さなければいけないということ。なので、フロントドアのウーファーの裏に拡散材を貼った程度で、デッドニングも行なっていません。それなのに、この音。ツィーターの音が力強く、全体的に生き生きとしていて弾むような音がリスナーを包みます。
ダイヤトーン・サウンド・ナビの登場以降、各社ともヘッドユニットとしてのカーナビの実力は大きく上がっていると感じていますが、ハイレゾを再生できないなど、設計自体は古いもののアルパインも相当な実力を備えているようです。この日も、ストリーミングでMP3をワイヤレス再生していたのですが、音源のクオリティに関わらず、楽しい音を聴かせてくれました。

それに比べると、その隣のJBLはちょっと残念な音でした。

なんか全体的に音がこもったような通りの悪い音。STUDIUM GTO600Cというセパレート2ウェイ・システムにミッドレンジのGTO20Mを加え3ウェイ化したシステムをフロントにインストールし、ラゲッジルームにはパワードサブウーファーのBassPro Microを置いたクルマでしたが、ちょっとがっかりな音でした。 理由ははっきりとは不明ですが、おそらくデッドニングのやりすぎでしょう。デッドニングをやりすぎて音がヌケないのはよくある話ですから。このあたりは、お店の経験とノウハウ次第。コルトレーンなら、そんな心配はないと思われます。おそらく。 ただ、この3ウェイシステムのシステマティックな作りには関心しました。2ウェイ・システムの付属ネットワークにミッドレンジを追加するための端子が付いていて、ここにミッドレンジのネットワークを配線すれば簡単に3ウェイ化できるんです。これならネットワークを無駄に捨てることなく3ウェイ化できますね。 しかも音のつながりも良好。これはデモカーでも確認できました。これをコルトレーンのような信頼できるお店で取り付けたら、きっと素晴らしい音に変化するでしょう。ということを考えると、つくづく残念としか言いようがありません。

次はケンウッド。

彩速ナビ・タイプMを中心に、カスタムフィットスピーカーのKFC-XS1703やパワードサブウーファーのKSC-SW30を加えたシステムです。外部パワーアンプのXH401-4も使っています。今回はパワーアンプを使ったシステムの音だけでデモしていましたが、実は内蔵アンプに切り替えることも簡単にできて、サブウーファーももっと大きなKSC-SW40に切り替えることができるように作られています。そのあたりは、近くで試聴会などをやっていたら確かめてもらいたいと思います。
JVCケンウッドは、自身で音源制作もやっているメーカーなので、その強みを生かしたデモを行っていました。オーディオの音源はもちろんハイレゾ。映像もオリジナルの映像+音です。
このクルマを聴くと、やはりハイレゾは良いなと実感できます。彩速ナビがハイレゾのポテンシャルを引き出している証拠でしょう。ハイレゾ音源を聴く限り、ダイヤトーンとも遜色ない良い音です。スピーカーも含めて、コストパフォーマンスを考えたら最強のシステムと言えるでしょう。
ちなみにアンプを内蔵に切り替えた音も確認してみました。リーズナブルなアンプとはいえ外部アンプの効果はけっこうあって、内蔵アンプに切り替えたとたんに音が細いというか痩せたというか、細身の音になってしまいました。たぶん最初に内蔵アンプの音を聴いたあとに外部アンプに切り替えれば、やはり外部アンプは必要だなという印象が最後に残ったんでしょうが、先に外部アンプを聴くと「やはり内蔵アンプはしょぼい」という印象になってしまいました(笑)。逆にいうと、外部アンプの効果が如実に現れたわけで、システムアップも効果ありとも言えるでしょう。

最後はダイヤトーン。

このプリウスとメルセデス・ベンツAクラスの組み合わせは大阪オートメッセを始めいろんなイベントや試聴会にも出没しているので、すでに聴いたことがある人も多いと思います。
 プリウスは、カーナビをダイヤトーンに替えただけでスピーカーは純正そのままのクルマ。AクラスはスピーカーをDS-SA1000に替え、ラゲッジルームにはSW-G50をインストールし、2台のブラックス・アンプで鳴らすハイエンドなクルマです。 音はもちろんAクラスのほうが良いのですが、聴いて驚くのはむしろプリウスのほうでしょう。なにしろ純正スピーカーのままでもカーナビをダイヤトーン・サウンド・ナビに替えただけで、これだけ音が良くなるんですから。さすがに解像度なんかはスピーカーのポテンシャルがものをいうので普通ですが、レスポンスが自然で周波数特性も整ったサウンドは音楽を聴いていて心地よいものです。ダイヤトーン・サウンド・ナビが持つポテンシャルの高さときめ細かい調整能力の凄さでしょう。もちろん、的確な調整ができてこそのサウンドですが、パイオニア・カーサウンド・コンテストを始め数々の上位入賞歴があるコルトレーンなら、おまかせして大丈夫かと思います。

そしてAクラス。他のデモカーの音とは明らかに次元が違います。音が生々しく、眼を瞑れば実際に目の前にミュージシャンがいるんじゃないかと錯覚してしまうほど。運転中に眼を瞑っちゃ事故りますけどね(笑)。音の立ち上がりの速さといい、音色といい、それだけリアリティを感じる音です。

今回の4台は、1台を除きハイエンドというよりは、初心者?中級者向けのシステムでしたが、タイムアライメントを始めとしたデジタル制御をうまく使い、試聴した運転席では気持ちのいい音場再生を行っていました。数年前はカーオーディオをグレードアップするとなると、10万円以上のヘッドユニットに20万円以上のアンプやスピーカーが最低限必要で、それに取り付け費用を加えると100万円を超えることもザラでしたが、今は内蔵アンプの能力も高まっていて10万円程度の外部アンプを加えるくらいなら内蔵アンプでも十分なケースもあるし、もちろん高いスピーカーはそれなりの良さがありますが10万円以内のスピーカーでも十分な実力を持ったモデルが多々あります。という意味では、以前よりもカーオーディオをグレードアップしやすくなっていると言えるでしょう。
しかもデジタル調整技術が進化しているので、調整次第で純正スピーカーのままでも心地よい音が楽しめることが確認できました。予算に応じて、さまざまなシステムに対応できるという意味では、数年前に比べてカーオーディオのグレードアップが手軽になっていると感じます。
一方で、クルマ自体、カーオーディオの交換が難しくなっているのは事実ですが、それでもヘッドユニットは純正のままでDSPを追加するなど、やりようはいくらでもあります。一人で悩んだり諦めたりしないで、まずは気軽にお店に相談してみるのが、心地よい音を手に入れる手っ取り早い手段かもしれません。

■参考URL
https://www.jas-audio.or.jp/audiofair/

■ 第三回 「純正オーディオの音質改善レシピ」

純正ナビやオーディオを交換せず、鳴っている音に不満があっても我慢している人はいませんか?

第三回 「純正オーディオの音質改善レシピ」

確かに、サテライトビューのような全方向を画面で見渡せるカメラは「純正ナビじゃないと付けられません」とディーラーに言われたら、そっちを選んじゃいますよね。

音を良くするために、その辺の安全装備を捨てるのもなぁ…という気持ちはわかります。 ま、今なら社外品の全方位カメラも出ていて、それを後付けすれば市販ナビと組み合わせることも可能だし、オーディオのグレードアップの可能性も高まるんですが、新車購入でうかれているときに、そこまで頭が回る人はそうそういないでしょう。その気持ちも理解できます。

だからといって、純正ナビ&オーディオのまま、音に不満を抱えた状態でずっと過ごすなんて、もったいないですよね。せっかく良い素材があるのに、なにもせずに腐らせてしまうようなもの。

そこで、純正ナビやオーディオを生かしたままで、音を良くする方法を考えていきましょう。

純正ナビ&オーディオを替えずに音を良くする方法はいくつかあります。まず手軽なものから紹介していきますが、コルトレーンだと「魔法の調音」が有名ですよね。

魔法の調音

アースケーブルを足すだけなので、ケーブルだけなら3,000円(税別)から入手できます。 これ、単独で試したことはないんですが、効果は大きそうですね。それはみんカラなど、SNSでの評判を見ればわかります。
バッテリーとボディをつなぐアース線を強化すれば、マイナス側の電気の流れが格段に良くなりますからね。そりゃ、中高域のヌケが良くなって解像度も高まった感じがするだろうし、低域も厚く力強くなるはずです。ちょっと古いクルマだと、オーディオだけではなくエンジンの調子も上がりそうですね。

純正品がある程度しっかりしたオーディオ調整機能を持っていたら、スピーカーの交換も有効です。

Speakers Select Package

もちろん、確実に調整するスキルがあってこそですが、コルトレーンなら大丈夫かと思います。
ヘッドユニットが純正だから…と言っても、最近の純正ヘッドユニットはそれほどひどいものではなく、調整を変えると音が激変したりします。その上で、スピーカーを良いものに替えてやれば、かなり良い音が期待できるというわけです。
リアスピーカーを鳴らすのをやめ、そのアンプをフロントのツィーターに使って、フロント2ウェイ・マルチドライブに組み直すというのもひとつの手ですね。

そして前回のこのコーナーで紹介したアンプ内蔵DSPやDSPを加える方法があります。

Processor Package

これなら、純正システムへの追加は比較的簡単にできるし、純正ヘッドユニットよりも格段にきめ細かい調整ができるようになります。
音楽再生において、なによりも重要なのは音のバランス。きめ細かく調整してバランスを整えてやれば、聴き心地が良く楽しい音に変わります。
その上で、スピーカーもグレードアップすれば、さらにクオリティがアップ。もう、ヘッドユニットが純正のままとは思えないようなサウンド向上ぶりです。

他にも、外部パワーアンプを加えて、出力アップを目指すとか、ミニキャパシタを加えて電源を安定させてみるとか、まずはスピーカーケーブルを高性能なものに替えてみるとか、さまざまな方法がありますが、純正ナビや純正オーディオのままでも音を良くする方法はいくらでもあります。

純正品の交換がやりづらいとか、できないからと諦めないで、少しでも音が良くなる方法を試してみませんか?

■ 第二回 「DSPアンプのすすめ」

みなさん、ご無沙汰です。月イチ程度の更新を目指すと言いながら、ほぼ1年経ってしまいました…。トホホですね。実は昨年の夏から長期入院するハメとなり…。なにしろ「あなたはガンです」とまで言われましたから。
けっきょく誤診だったんですが、その時は、ハンマーで頭を殴られたような気分。まさに「ガーン」ですね。目の前が真っ暗でした。
まあ色々あったわけですが、今は完全に回復! たぶん昨年の今頃よりも元気です。今度こそ、月イチ程度の更新を目指していきますので、よろしくお願いします!

で、あらためて1回目を読んでみると、なんか固いなぁと。これじゃ、読むのに疲れますよね。反省。なので、今後はフレンドリーを心がけたいと思います。

さて、今回はDSPアンプのお話。自動運転化が近づいているせいか、最近のクルマはヘッドユニットを交換しづらくなっています。クルマによっては、外しただけでエラーが出てクルマ自体が動かなくなるものもあったりして、おじさんにとっとは生きづらい世の中です(笑)

DSPアンプのすすめ

それでも、少しでも良い音で音楽を楽しみたいと思ったらどうするか。普通は「スピーカーだけでもいいものに変えてみよう」と思いますよね。僕も以前ならそうしていたと思います。ただし、今は違います。間違いなく「DSPアンプの導入を検討してみたら?」というでしょう。 というのは、サウンドチューニングの重要性を知ってから。DSP(デジタル・シグナル・プロセッサー)が全盛となる以前は、デッキをいいものに変えて、スピーカーをいいものに変えて、質の良いパワーアンプを加えれば、それなりに良い音がしていました。ところが、DSPの登場でそれは一変。タイムアライメントで視聴位置に合わせたセッティングを行って、イコライザーで音響特性を整えてやれば、そんなに高いスピーカーじゃなくても、手軽に聴き心地のいい音が手に入るようになったんです。

DSPアンプのすすめ

それは、僕が好んで借りて乗っていた、スピーカーが純正のままでヘッドユニットをDIATONE SOUND.NAVIに変えただけのデモカー、スバル・インプレッサの音を聴いてみれば明らか。オートメッセなど、いろんなイベントにも登場していたので、聴いたことがある人もいると 思いますが、すべてを高価なアイテムで揃えたにも関わらず、サウンドチューニングに失敗したデモカーよりも、聴き心地がよく聞き応えのある音がしていたと思います。このインプレッ サも、スピーカーを変えてやれば、よりよい音になったのは確実ですが、これで十分と納得できる音でした。

このように、カーオーディオにとって最も重要なのはサウンドチューニングだということは断言してしまいましょう。
高いスピーカーに交換してなにもチューニングしないクルマと、純正スピーカーに安いDSP(+アンプ)を加えてきめ細かくチューニングしたクルマとでは、結果的に後者のほうが良い音に変わる確率が高いんです。
良い音を求めるには、そりゃ高い金額を出して徹底的にアイテム選びから取り付けまで徹底的にこだわるのは理想ですが、それはマニアな話。
普通の音楽好きなら、手軽で安くて音が良くなるにこしたことはありませんよね。
そんなとき、真っ先に薦めたいのが純正オーディオにDSPアンプをくっつけて、お店の人に納得いくまで調整してもらう方法なんです。

DSPアンプといえば、まず思いつくのがオーディソンのPrimaシリーズ。
それにMATCHが有名ですね。
またビーウィズがPlug&Playというブランドで間も無く出しますし、μディメンションからも出ています。
わりと選べますね。
たとえばPrimaなら8チャンネルアンプ内蔵のものと5チャンネルアンプ内蔵、4チャンネルアンプ内蔵のものがあります。
DSPはすべて9チャンネル分の調整ができますし、出力を増したモデルもあります。
MATCHなら8チャンネルアンプ内蔵のほか7チャンネル、5チャンネル、4チャンネルアンプ内蔵のものがあり、DSPは9チャンネル、8チャンネル、7チャンネル、4チャンネルという具合です。 この中から、何を選ぶか。
当然、自身のクルマのシステムに合わせて選べばいいわけですが、取り付ける前に最終的にはどんなシステムにしたいのかイメージするのが大切です。
フロントスピーカーが2ウェイ、つまりドアに低音用のウーファーがあってダッシュボード上やAピラーあたりに高音用のツィーターがあるようなクルマなら、最低4チャンネルのアンプとプロセッサーがあればOK。
これにサブウーファーを加えるとアンプとプロセッサーは5チャンネル分必要になります。
ま、プロセッサーさえ5チャンネル分備えていれば、アンプはサブウーファーの分だけ別に用意する手もあります。 またフロントスピーカーが3ウェイ、つまり2ウェイ以外に中域専用のスコーカーがあるクルマなら、最低で6チャンネルプロセッサー&アンプが必要。
サブウーファーが加わると7チャンネルという具合です。
最大9チャンネルのDSPを内蔵しているのは、さらにリアスピーカーも鳴らす人のためですね。

最終的にどんなシステムにしたいのかイメージするとは、こんなこと。
一度付けたら乗り換えるまで何もしないという自信がある人なら、クルマのシステム通りにDSPやアンプのチャンネル数を選べばいいので簡単ですが、当初フロントの2ウェイスピーカーだけ鳴ってりゃいいやと思っていたつもりが、もっと音を良くしたいという欲が出てきてどんどんシステムアップしていくパターンはよくある話。
身に覚えがある人は、最初はすべて使わなくても、ちょっと多めのチャンネル数のものを選んだ方が無難と思われます。

スピーカーを高級品に替えるとなると、ケーブル選びや取り付け、デッドニングでなにかと大変。それに比べて、DSPアンプは純正オーディオを換えなくていいし、場合によってはスピーカーも純正のままでOK。大きな取り付け加工も不要です。
それで、音質向上の効果は? といえば、調整さえしっかり行えば、高級スピーカーに変えたのと遜色ないくらいの変化が味わえます。いや、下手に高級スピーカーに交換したところで、デッキが純正のままなら思ったほどの効果が得られないことも多く、その点、DSPアンプでしっかり調整したほうが確実です。

ま、そのぶん調整は大変ですが、それはお店にがんばってもらいましょう(笑)。どうでしょう、DSPアンプ

■参考サイト

■ 第一回 「カーオーディオとハイレゾ」

オーディオマニアやアニソン好きの間では大いに盛り上がっているハイレゾ。その割には、普通の音楽ファンへの浸透度はイマイチな感じはあるのだが、カーオーディオでもケンウッドの彩速ナビやカロッツェリア・サイバーナビ、パナソニックのストラーダ等、ハイレゾ再生が可能な機器が増えてきて、盛り上がりに期待したいところだ。

そんなハイレゾ音源、なにがいいかって、レコーディング時と同じクオリティの音源が手に入ることだ。今時のレコーディングスタジオ、ほとんどがデジタルで録音している。96kHz/24bitだったり、192kHz/32bitだったり。レコーディング時のもともとクオリティはハイレゾというわけ。CDにするときはそのハイレゾ音源を44.1kHz/16bitにダウンコンバートしてパッケージ化している。


つまりCDの音をMP3などに圧縮するように、レコーディング時の音源からみれば、CDは圧縮音源というわけ。それが、ハイレゾ音源ならレコーディング時の音源そのまま(といっても32bitを24bitに変えたりするものもあるが)というわけだ。アナログレコードの再生が無理なクルマの中では、現在もっとも優れたクオリティで再生可能な音源といえる。だからクルマの中で少しでも良い音で音楽を楽しみたいなら、ハイレゾを再生できる環境を整えるべきだと思う。

ただし、ハイレゾが一般にイマイチ浸透しないのは、ハードに比べてソフトがそれほど増えていかないからだと思う。ハイレゾ音源を供給している側の声として聞こえてくるのは、売れているハイレゾ音源はアニソンとクラシック、それにビッグネームのジャズやポップスだけとのこと。アナログレコードがCDに置き換わった時には一気にソフトが充実したので自然に新譜が出たらCDを買うクセが身についたが、ハイレゾの場合そうもいかない。まずハイレゾ配信サイトで調べて、無かったらCDを買う。僕がマニアックな音楽を好んで聴くからかもしれないが、e-onkyoなど日本のサイトではもちろんのこと、HD Tracksなどの海外サイトでも見つからないことが多く、しかたなくCDを買っているという現状。この状況が変わらない限り、ハイレゾの普及は一気には進まないのではないか。

とはいえ、音源のクオリティとしてハイレゾが優れているのは事実。聴きたい音楽がハイレゾで出ていたら迷わずハイレゾを手に入れ、クルマをハイレゾが聴ける環境に整えて、なるべく良い音で音楽を楽しみたい。

その時、問題になるのはプレーヤーだが、これは難しいところ。今、クルマでハイレゾを楽しむにはハイレゾ対応のDAPとハイレゾ対応のDSPを組み合わが主流。だが、このあたりはまだまだ過渡期。高いDAPを買っても、すぐにより優れた新製品が出てきそうだし、DSPもまだまだ進化しそうだ。このような現状では、機器に多くの投資をするよりも、まずはソフトを充実させるほうが賢明だと思う。もちろん、お金が有り余っている人なら別だが、新製品が出た都度、機器を買い換える羽目になりそうだからだ。

そして機器がある程度落ち着いた時に、よく吟味して長く使える製品を選ぶのが賢い方法かと思う。カロッツェリア・サイバーナビのXシリーズなら、かなり本格的なハイレゾサウンドが楽しめるし、ヘリックスDSP PROと数万円クラスのDAPやスマホでも十分。まずは、ハイレゾをクルマで聴ける環境を整えたい。




■参考サイト

・ハイレゾ音源配信サイト