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コラム

第六回 「スピーカー選びのコツ」

極!石田塾

2019.10.28

みなさんはオーディオ機器を選ぶときに、どんなことを基準にしていますか? 友達のクルマの音に感動して、ネットの評判を見て、コンテストで上位のクルマについている製品を……etc。さまざまな基準があると思います。

でも音の好みは人それぞれ。ネットの評判が良いものが自分の好みに合うとは限りませんし、コンテストで上位だからと言って、それに感動するとは限りません。とくにスピーカーは製品によって音の傾向が大きく変わるので重要。まずはスピーカーに絞って、製品選びのコツを紹介していきましょう。

ざっくりいってスピーカーは、まずワイドレンジなものとナローレンジなものに大別できます。ワイドレンジなものとは、再生レンジが広いもの、つまり低い帯域から超高域までカバーできるスピーカーです。ハイレゾ再生を行う場合、40kHz以上を再生できることがハイレゾ・マークを付けられる基準になっているので、クルマでハイレゾを聴く人なら、高域が伸びているほうが良いと思います。もちろんそれだではなくて、実は中域が滑らかで充実していることがハイレゾ再生でも大事なんですが、ハイレゾ帯域をカバーしているほうが、ハイレゾを聴くには有利かと思います。

システムはハイレゾに対応していないし、歳とともに高域も聴こえなくなってきているから、超高域よりもむしろ中域が充実しているほうが良いと言うなら、ナローレンジのスピーカーもオススメです。ツィーターの素材でいうと、金属のほうが高域が伸びるので、たいがいのワイドレンジスピーカーのツィーターはメタルドームだったり、ダイヤトーンのようにカーボンナノチューブを配合したNCVツィーターだったり、ベリリウム・ツゥイーターだったりします。対して、ナローレンジのものは、だいたいがシルクドームに代表される布系の振動板を採用したソフトドーム型のツィーターを採用です。

これらは音色が大きく違います。簡単に言えば、メタルドーム・ツィーターは金属っぽい音色になりがち。それに対して、ソフトドーム・ツィーターはウーファーの音と馴染みやすい自然な音が持ち味です。もちろんメタルドーム・ツィーターも金属臭さをなくす努力をしているのですが、元々の素材が金属なので、どうしても金属臭さが気になる人もいるかと思います。

次に、レスポンスも重要な要素です。レスポンスとは音が出たときにどれだけ素早く反応するかです。これはウーファー側の性能に大きな影響を受けます。スピーカーは磁石の力で振動板を前後に動かして音を出しているわけですから、磁力の大きさと振動板の軽さがレスポンスに大きく影響します。つまり軽い振動板を磁力の大きな磁石で動かすとレスポンスが良くなるわけです。ただしあまりに軽い振動板だと弱くて大きな音が出せませんし、振動が伝わって歪んだりもしてしまいます。強さ=剛性も重要なので難しいところですね。

あと、前に出すのは比較的簡単でも、その振動板を急に止めるとか正確に戻すというところも重要で、その作業が正確ならより元の音に忠実な音楽再生が可能です。そこも重要。振動板をしっかり止めることができるスピーカーこそ、レスポンスが良く原音に忠実な音が鳴りやすいスピーカーです。

ただし、レスポンスが良く解像度が良いスピーカーはじっくり聴くには良いですが、ドライブしながらリラックスして聴くにはちょっと…。という人もいると思います。確かに、レスポンスが良く解像度が高ければ、音楽にどっぷり浸かってじっくりと聴きたくなります。ドライブ中に音楽を聴いてリラックスするというわけにはいかなくなる人も少なくないんじゃないかと思います。そんな人なら、レスポンスの良さよりも音の立ち上がりの自然さや中域の密度を重視したほうが良いかと思います。

他にも音が軽快か重いか、音色がドライかウェットかなど、スピーカー選びには、様々なポイントがありますが、要は、周囲の評判などは気にせずに、自分の好みにあった音がするスピーカーを選ぶことが大事。そのほうが、あとあと後悔することがないと思います。

そのためには、お店へ行っていくつかのスピーカーを聴き比べてみて、好きな音がするスピーカーを見極めることが重要です。デモボードのときと、クルマに付けた後では音がまるっきり違うということも十分にあり得ますが、そこはショップの技術によるもの。しっかりした技術を持つショップ選びはスピーカーを選ぶこと以前に重要だし、コルトレーンならスピーカーのポテンシャルを引き出してくれると思います。

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