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コラム

第49回「BLAMスピーカーの魅力とは?」

極!石田塾

2024.01.14

http://www.truim.jp/product_category/blam/

仕事柄、贔屓のブランドは持たないようにしています。試聴して評価する時も、あくまでそれぞれの個々の製品から出てきた音。同じブランドでも製品の価格帯によっては評価が高いものもあれば、それほど評価が高くないものもあるため、ブランドは関係なくそれぞれ個々に評価しようと心がけているわけです。もし、少しでも「あのブランドはこんな音だよなぁ」という先入観があったら、評価がそちらに引っ張られてブレてしまう可能性もあります。それを避けるためでもあります。

ただし、これまで何年も試聴を行なってきて、安定して「いいな」と思えるブランドもいくつか存在します。その一つがフランスのブラムです。

数年前には、こんなことがありました。毎年11月頃にはオートサウンドWebグランプリを決めるための試聴が行われ、その年はスピーカーが多い時でした。確か、ブラムの製品は5〜6万円代のものと、15万円前後のものが2種類エントリーしていたと思います。他のメーカーのものはというと、30万円代のものがザラで、価格だけみるととても太刀打ちできるものではありませんでした。

オートサウンドWebグランプリの試聴は、おおかた価格の安いものから高いものの順に進めていくため、ブラムのスピーカーはほぼ最初のほうに聴いていたと思います。ところが、価格の順にスピーカーを聴き比べて行っても、ブラムのスピーカーを超える製品がなかなか出てこないんです。

もちろん、分解能だけを考えると、情報量が多いスピーカーはありました。また高域特性を見ると、より高域が伸びているスピーカーもありました。この辺りは、コストの影響が大きい部分なので、やはり高いスピーカーのほうが有利になります。ですが、僕がオーディオ製品を評価する場合、音が生き生きしているかどうかが大きな比重を占めます。だから分解能がいくら高くても音に生気がなかったりギスギスした音ではダメだし、いくら高域特性が優れていても綺麗に伸びていなければ評価できません。

このあたりは評価する人それぞれの基準ですが、僕の場合はスペックよりもライブ感を重視しています。その際、スペックが高ければ有利なことは確かですが、すべてがスペックで決まるわけではないんです。そのあたりを理解した上で、納得する人が増えると音楽をもっともっと楽しめるのになぁと思っています。

さて、話をブラムに戻します。結局、その時に聴いた安いブラムのスピーカーの音よりもいいなぁと思ったのは、高いほうのブラムを聴いた時でした。なにがいいかって、音が生きているんです。スペックばかりを追求しているスピーカーの中には、音はいいんだけどつまらないというスピーカーがいくつもあります。それに比べると、ブラムのスピーカーはスペックはそこそこ。とりたてて、目を引くところはないんですが、音を聴くと実にいい。音が生々しいんです。

特に声。声は生々しさを表す上で最もわかりやすい部分ですが、とにかく声が生々しい。ブラムのスピーカーと他のスピーカーとを聴き比べると、他のスピーカーは機械的に感じてしまいます。そして低音の弾力感。ベースなんかは、ノリを生み出す上で大きな要素ですが、ベースのノリがいいんです。だから生き生きするんでしょうね。僕はライブ好きでよく出かけていましたが、ライブ会場で聴くような生きた音がブラムのスピーカーからは聴くことができます。

こういうことを書いていると、ブラムからいくらもらった? とか言われそうですが(笑)何ももらっていません。確かにブラムの代表、ギー氏とはギー氏がフォーカルにいる時代から何度も取材している仲なので贔屓目に見てるだろうという意見もありそうですが、冒頭に言った通り、ブランドで判断することはしていないので悪しからず。

そんなギー氏も参加するトライムサウンドミーティング2013が10月1日、栃木・宇都宮の道の駅ろまんちっく村第3駐車場で行われます。150台を募集しており、サウンドトーナメントクラスは締め切ったものの他はまだ空きがあるようなので、参加してみるのも良いかと思います。また、ただ雰囲気を楽しむために行くのもありかもですので、近くの方は顔を出してみてください。ちなみに僕は、父の介護があるので行けません(笑)

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